こんにちは。
フィリピン留学エージェント、セブイングリッシュです。
2020年1月12日に発生したフィリピン首都圏南方60キロのタール火山(標高311メートル)の噴火は日本のニュースでも取り上げられていて、これからフィリピン留学へ渡航する予定の方や、これからフィリピン留学を考えている方は、留学先への影響が気になると思います。
フィリピン各地の留学先への影響や、現在の噴火活動について、これから渡航される場合の注意点についてまとめてみました。
1.タール火山の噴火から現在の様子
2020年1月12日のタール火山噴火のから現在に至る1週間の動向を、「日刊まにら新聞」の記事や在フィリピン日本大使館からのメール文を抜粋してお届けします。(1/29日曜休刊)
1月12日(火)タール火山活動が活発に
「12日午後7時30分,ルソン島南部,バタンガス州にあるタール山のメインクレーターからの噴火が活発になり,危険な爆発的噴火が発生する可能性があるとして,噴火警戒レベルをレベル4(危険な噴火が差し迫った状態)に引き上げました。」-在フィリピン日本大使館【安全対策情報】タール山の噴火警戒レベル引き上げに伴う注意喚起(その2)
1月13日(月)タール火山「噴火切迫」マニラ空港の発着見合わせ
「フィリピン火山地震研究所は12日午後、ルソン地方バタンガス州のタール火山で高度1千メートルに達する噴煙が立ちのぼったため、噴火の可能性が高まっているとして、同日夜、警戒レベル4(危険な噴火の切迫)に引き上げた。」-『日刊まにら新聞』2020年1月13日「タール火山「噴火切迫」マニラ空港の発着見合わせ」
【写真】12日、マニラ近郊バタンガス州タガイタイ市から見たタール火山から立ち上る噴煙
1月14日(火)12日午後に噴火したタール火山は13日も活発な活動続く
「12日午後に1977年以来の噴火をしたルソン島バタンガス州のタール火山(標高311メートル)は、13日午後も活発な火山活動が続いた。フィリピン火山地震研究所は前日に引き続き警戒レベル4(危険な噴火の切迫)を維持。12日午後1時〜13日午後4時までに火山性の有感地震が44回記録され「マグマの流入が続いている可能性が高く、さらなる噴火活動につながる可能性がある」と警戒している。」-『日刊まにら新聞』2020年1月14日「12日午後に噴火したタール火山は13日も活発な活動続く」
【写真】噴煙を背景に、避難民を乗せてサントトマス市方面に向かう自動車の列
1月15日(水曜日)周辺道路で亀裂発生 火山活動はなお活発
「12日午後に噴火したタール火山は14日になってもなお活発な活動を続けている。フィリピン地震火山研究所は、「数日内に危険な噴火の可能性がある」とする警戒レベル4を維持、ソリドゥム所長は「マグマが上昇し(周辺の土地で)亀裂が発生している。さらなる噴火が起こる可能性がある」と述べて、半径14キロの避難対象区域に入らないよう呼びかけた。
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12日に噴火のため閉鎖されたマニラ空港は、14日も国内線を中心に40便以上が欠航、多くの離発着便で遅延が相次いだ。」-『日刊まにら新聞』2020年1月15日「周辺道路で亀裂発生 火山活動はなお活発」
【写真】14日、タール火山の噴火による降灰が屋根に降り積もったカビテ州タガイタイ市の住宅地
1月16日(木曜日)タール山の噴火警戒状況に係る注意喚起
「フィリピン地震火山研究所(PHIVOLCS)は,16日午前6時20分前後に,タール火山が火口から2回,火山灰を噴出したと発表しました。また,15日の午後5時から16日の午前5時まで,103回の激しい火山性地震も確認されたことから,さらなる火山活動につながる可能性があると発表しました。噴火警戒レベル4(危険な爆発的噴火が差し迫った状態)が維持されています。」-在フィリピン日本大使館「【安全対策情報】タール山の噴火警戒状況に係る注意喚起(その3)」
【写真】家族ごとにテントで区切られた体育館に避難した住民ら=14日午後4時ごろ、バタンガス州バタンガス市の体育館で-『日刊まにら新聞』2020年1月16日「住民8万2船員が避難 タール火山噴火」
1月17日(金曜日)タール火山活動弱まる
「首都圏南方60キロのタール火山(標高311メートル)は16日午前に濃い灰色の噴煙を上げたものの、灰の量は減り、活動は弱まりつつある。しかし、フィリピン地震火山研究所は、15日の二酸化硫黄の放出量が前日の2.5倍に増えていること、火山性地震が続いていることなどから、警戒レベルを4(危険な噴火の切迫)で維持した。」-『日刊まにら新聞』2020年1月17日「タール火山活動弱まる」
【写真】地震と地割れ、降灰による被害を受けた住宅を視察する男性
1月18日(土)タール火山の活動続く
「首都圏南方60キロのタール火山(標高311メートル)は、噴火6日目となる17日も活動を続け、フィリピン地震火山研究所は警戒レベル4(危険な噴火の切迫)を維持した。17日になっても火山性地震は続き、新しい亀裂も確認されている。」-『日刊まにら新聞』2020年1月18日「タール火山の活動続く」
【写真】噴煙を上げるタール火山を前に、トラックの屋根に積もった火山灰を掃除する男性
1月20日(月)噴火から1週間のタガイタイ
「首都圏南方60キロのタール火山(標高311メートル)の噴火から、19日で1週間となった。標高600メートルを超える避暑地で、タール湖畔に位置する風光明媚なカビテ州タガイタイ市には、周辺自治体から多くの住民が避難してる。同市の断水は続いているが、多くの地域で電気が復旧、一部の飲食店やショッピングモールは営業を再開した。」-『日刊まにら新聞』2020年1月20日「噴火から1週間のタガイタイ」
2. タール火山噴火とフィリピン各地の留学生活への影響
今回噴火したタール火山はフィリピンの首都マニラがあるルソン島に位置しています。
ルソン島からかなり離れているセブ島、イロイロ、バコロドは噴火の影響は何もないのでご安心ください。
タール火山は首都圏南方へ60キロ離れているため、留学先として一番近いマニラでもご留学生活自体に特に影響はありません。
ルソン島の留学先、マニラ、クラーク、バギオの学校職員の方々からの現状報告を下記にまとめました。
2-1. マニラ
「Enderun校」からの報告は下記の通りです。
「タール火山噴火による影響についてお知らせいたします。
1月12日午後、首都マニラの南、100キロの距離にあるタール火山が噴火いたしました。
Enderun Colleges の位置しているボニファシオグローバルシティでは噴火の影響はほぼなく、噴火翌日のみ政府決定によりマニラ全域の教育機関が休校となりましたが、本日(1/14)より授業提供を再開しております。
現在、学校には火山噴火による影響は一切ございませんのでご安心くださいませ。」(1/14)
2-2. クラーク
「CIP校」からの報告は下記の通りです。
「1月12日に発生いたしましたタール火山 (Taal Volcano) の噴火に関しまして、 クラーク地方の安全性を確認いたしましたのでお知らせいたします。
火山の位置する場所からクラーク地方まで約200キロ離れており、距離的及び風向きなどの関係から噴煙は到達しておらず、通常通りの生活が行われています。
火山活動による地震の可能性もありますが、既に生徒の皆様にに避難情報や注意喚起を行っております。」(1/14)
2-3. バギオ
「PINES校」からの報告は下記の通りです。
「1月12日日曜日に噴火したタール火山について、ご不安なお気持ちの生徒様も多くいらっしゃることかと存じますので、現状についてご報告させていただきます。(2020年1月16日現在)
まずはフライトに関してですが、現在LCC含め日本-マニラ便は通常通り運行していることが確認できております。
マニラからバギオの陸路に関しても、多少の降灰はあるかと思いますが、火山の影響で道が塞がれる・大きな落下物が降ってくるなどの情報は入っておりません。
また、バギオに関しては、直線でも200キロ以上距離がございますので現在も安全でございます。私個人の体感としても、灰が積もっている・空の色が濁っているなどのことはございません。
加えて、クラーク空港ですとマニラ空港よりも火山から距離がございます上に、こちらも通常通り運行を行なっておりますので、マニラ空港ご利用がご不安な生徒様には、もう一つの選択肢としてクラーク空港ご利用をご案内いただけますと幸いでございます。
今回のタール火山噴火につきまして、当校での受け入れ・運営は通常通り行われておりますのでご安心くださいませ。今週末のピックアップも、通常通り行われる予定でございます。」(1/16)
3. これからマニラの空港利用される方へ
3-1. 渡航前に航空会社へ運行状況を確認
12日の噴火発生当地、空港当局は,タール火山からの灰により民間航空機に危険をもたらす可能性があるとして,マニラのニノイ・アキノ国際空港(NAIA)の離発着を一時的に中断しました。
現時点でニノイ・アキノ国際空港では運航を再開しており、火山活動は弱くなってきていますが、状況が変化する可能性はゼロではありません。
ニノイ・アキノ国際空港をご利用予定の生徒様は、事前に運行状況を各航空会社に確認願います。
3-2. マニラ空港離発着を避けるルートを代替利用
・セブ島、イロイロ、バコロドへ留学される方
マニラ乗換えのリスクを減らしたい方はセブ島への直行便またはセブ島からの乗り換え便をご検討いただくこともできます。
フライトについては「留学が決まったらすぐ行いたい、航空券の購入方法・エアラインなど徹底解説」もご参照ください。
空港名:マクタン・セブ国際空港
直行便:フィリピン航空(成田・関空・名古屋)または、セブパシフィック航空(成田)
・バギオ、クラークへ留学される方
バギオへの留学生の方が利用されるBESAの団体ピックアップサービスですが、1/20現在マニラのニノイ・アキノ国際空港での通常通りのピックアップを予定しております。
仮にマニラ空港が閉鎖される場合はマニラの空港をご利用の生徒様全員同じ状況になりますので学校またはBESAとしてピックアップは臨時便等で対応予定です。
多くの留学生の方にマニラのニノイ・アキノ国際空港をご利用いただいておりますが、クラーク国際空港でもピックアップの手配が可能なので、これから航空券を購入予定でリスクを減らしたい方はクラーク着のフライトも代替案として有りますのでご検討ください。
空港名:クラーク国際空港
直行便:セブパシフィック航空(関空)、ジェットスター(関空)
まとめ
日本でも報道されたフィリピンのタール火山の噴火。
噴火から4日後の1/16にはLCC(留学生が多く利用する格安航空会社)を含む空の便の運航も再開されています。
火山活動は弱くなってきていますが、万一状況が変化した場合には学校と連携してご留学生の方のサポートを致します。
マニラ離発着の便、またマニラ経由で各地へ移動される方は、航空会社に運行状況を事前に確かめるようにして下さい。