留学してからじゃ遅い!フィリピン留学前にやるべきだった勉強法はコレ

留学前にやりがちな勉強法と本当にやるべき勉強法

留学前の勉強は大事だけど…

フィリピン留学に限らずどこかの国へ留学することが決まったら、それに向けての準備、勉強にも取り掛からなくてはなりません。むしろ現実味を帯びてくるので英語勉強のモチベーションが上がると思います。

中には準備として勉強をせず学校に入ってから英語に触れる、という方も少なくありません。これはとてももったいないことなので、必ず留学前に英語の勉強をするようにお伝えしています。とはいえ社会人の方ですとなかなか難しいかもしれません。しかしどんなに忙しくてもInstagramやメルカリのチェックはすると思います。机に向かうことだけが勉強ではありません。たとえばスマホの言語設定をEnglishにするとか、空き時間に何か一つ単語を調べるなどできることをするだけでも良いと思います。

その気になればどこでも勉強ができるのだ

それでは、事前の英語勉強は何をすれば良いのでしょうか?

その人の現在の英語レベルによってさまざまですが、ここではフィリピン留学をする際に多い「これから英語を身につけたい」という英語初心者の方を例にとってお話します。

どこの留学エージェントさんも推奨しているのは、「英文法の基礎の復習」です。

この分野に関しては問題ないかと思います。中学レベルから高校レベルの文法まで様々な参考書がありますのでご自身の知識に合った最低限の知識は得られます。

重要なのは次の段階です。

ボキャブラリーを増やす

英語に慣れる(話す、聞く、読む、書く)

この段階の練習は実にたくさんの方法と参考書があり、初心者の人が自分に適切な英語勉強法を選ぶことは難しいでしょう。

それゆえ、間違った方法をとると効率が悪く、結局事前の準備として何も効果が無かった、ということになりかねません。私がまさにその一人です。

何をどのように勉強していいのかわからず…

以下は私のパターンです。これは同じような方も多いはずです。

留学前に英文法の復習をしておいたほうが良いとアドバイスがあったので、簡単な英文法の基礎を参考書で復習。その後は何をすれば良いのかわからず、とりあえずネットで見つけた短い英文を読んだり、TOEICのリスニング問題を聞いたり、SNSで英語の短文を書いたり、そのようなことをしていました。

手探り状態でこれが練習になっているのかもわかない。今になって読み返すと文章はめちゃくちゃ。そして読むのも聞くのも、全然理解できなくて辛かった記憶があります。効果が感じられず、やる気も起きず継続できませんでした。数十分の勉強を2、3日おきに、無理やりやっていたように思います。

やる気をなくした時は海でも眺めよう

また、以下のような人たちも耳にします。

文法の勉強を、一つ一つの項目について深く知るために「完璧に」「正しく」覚えようとしてしまいます。現在完了、過去完了、使役、受け身…など、文法構造をくまなく理解しなければ英語が上手くならないと錯覚してしまいがちです。

留学の目的が、英語の先生や語学の専門家になるなど、特定の知識について詳しくなる必要性があるのであれば別ですが、多くの人が到達したいのは「英語でコミュニケーションをとれるようになること」ですね。

そうすると、英文法は大まかに復習し、その後はその知識を使って「読む」「書く」「話す」ことに時間を費やしましょう。

日本人の行動の特徴の一つに「ルールを正しく守る」ことがあります。とても大切なことで、世界にも自慢できる文化だと思います。しかし、それをすべてに適用しようとするのではなく、柔軟さを重視したほうが良い場面も多々あります。その一つが英語の勉強だと思います。

母国語の日本語でさえ完璧に使用できている人はそう多くはありません。できていると思いこんでいるだけなのです。なぜかというと、その状態で他者と問題なくコミュニケーションが取れているからですね。

テレビのアナウンサーでさえ、食レポ等の場面で「すごいおいしい!」と言っていることが多々あります。正確には「すごくおいしい」です。「すごい」は形容詞ですから、形容詞「おいしい」の前には置けません。ここでは形容詞を修飾するための副詞「すごく」を使うことが正しい日本語です。

間違いは赤で訂正してくれれば頭に残りやすい

この類の間違いは多くの人前に出る大人としてはちょっと恥ずかしいレベルではあると思いますが、世間ではそこまで完璧じゃなくても別に気にしない風潮があるようです。

このように、これから英語を勉強する段階では、完璧な正しさを求めることはないと言えるでしょう。むしろ多少の間違いはあったとしてもそれを使いこなしてコミュニケーションができるレベルを先に目指すべきです。

留学前の勉強内容はコレ!

ボキャブラリー:やみくもにインプットするのではなく、まずは日常生活で使用するものを中心に勉強すると良いでしょう。身の回りにあるものや、自分の気持ちを表す単語から始めて、徐々に自分に関係した分野に関する単語を覚えると会話もスムーズに展開できるようになります。

加えて、留学前に必ず覚えてほしいのは、Verb(動詞)・Noun(名詞)・Singular(単数形)などの「文法用語」です。授業では頻繁に使われるので1、2週間もすれば授業の中で覚えられる単語ではありますが、これを知らなければ授業を何コマ、または数日無駄にしてしまいます。

リスニング:TOEICなどのテストのスコアアップが目標ではなければ、日常会話の音声を、英文もしくはイラストと一緒に聞くことが効果的です。イメージしながらそれを耳で聞くことで定着しやすくなります。注意点は、語彙力がまだ乏しい段階で、スクリプトなしに英語の音声だけ聞くことはあまり効果的ではありません。知らない単語を聞き取ることは非常に難しいです。できるだけ字幕やスクリプトのある状態で英語を聞くと、聞いている音と見ている単語が一致するので覚えられやすいです。

どんな英語でもかまわない。まずは口に出そう

文法:ある程度さらっと理解できた時点で、ライティングとしてアウトプットするのが良いでしょう。その際、間違いなどを訂正してくれる人の存在が必須です。間違いがわからず書き続けていても身にはなりません。そういった人がいないという方は、lang8というサービスを利用することもおすすめです。Lang-8は相互添削型のSNSです。たとえばあなたが学習中の言語(英語)でどんなに短くても良いので何かしらの文章を書くと、その言語を母国語とするユーザーが添削をしてくれるというものです。お礼にあなたが自分の母国語(日本語)で書かれた他のユーザーの日記を添削することもできます。このようにユーザー同士で添削し合うことによって語学学習の輪が広がっていく、というコンセプトのSNSです。

スピーキング:近くに英語を話せる人がいれば練習相手になってもらうのが良いですね。もしくは今では多くのオンライン英語レッスンがあるのでそちらを利用することも有効な手段です。もしくは、一人で自宅できるのはシャドーイングです。短めの英語を聞いてそれを真似して発声してみる。だんだん同じような感じで話せるようになってきます。そして英語のアクセントも自然と身についていきます。

完璧な人はいないのに完璧を目指そうとするのはなぜだ

留学でどれだけ身になるかは「留学前の勉強次第」

フィリピンへの留学では主にスピーキング力がアップします。そのベースになる下地をどれだけ留学前に作れるかが留学の質を決定づけます。留学中には留学中にしかできないことに時間と意識を向けて、留学前にできることはやっておくことが英語上達への近道になります。

Author: 畠尾 正行

留学カウンセラー兼、新聞やパンフレットの記事も書くライター。動画制作等の芸術分野の活動も行なう。