【フィリピン留学のエリア紹介】高原都市で真面目留学『バギオ』について

フィリピン留学では、セブ島を中心に様々な地域に英語学校が存在します。

セブ島は日本人に長年人気の留学先ですが、最近ではフィリピンの田舎に位置する地方都市への留学が徐々に増えてきました。

セブ島への留学イメージとは全く異なる留学先として昨今、人気に火がついているのが「バギオ」です。

フィリピン留学の留学先の中で、バギオはセブ島につぐ2番人気です。

首都マニラや、その他の地域よりも人気があります。

フィリピン留学エージェント、セブイングリッシュがお届けする「バギオ留学」情報、どこよりも深く解説します。

1.場所

首都マニラのあるフィリピン・ルソン島北部に位置する山岳都市。

マニラから250km北上し、およそ車で5~7時間ほど、標高1500メートルの高原にあることから、「天空都市」とも呼ばれています。

2.歴史

第2次世界大戦で降伏宣言をしたフィリピンをスペインが植民地とし、その後アメリカに売却。

当時マニラに軍保有施設を構えていたアメリカ軍は、マラリア等頻発する疫病により軍人の保護が容易ではなくなっていました。

そこで軍が目を付けたのが、山岳地域「バギオ」の冷涼な気候。

アメリカ軍による積極的な都市開発と政府機能の移転により、1909年バギオ市が誕生しました。

引用元:https://www.flickr.com/photos/johntewell/5989045951

3.主産業

バギオ市のあるベンゲット州からはマニラを含むルソン島全土に新鮮な高原野菜・果物が出荷され、フィリピンで唯一苺が大量に生産できる土地でもあります。

また、ルソン島北部に点在する世界遺産への中継地点として、観光業も盛んですし、縫製品や藁製品、生花といった山岳民族の伝統工芸品が多く残ります。

自動車用小型部品、電子機器やコンピュータの部品を生産し、海外に輸出する企業「Texas Instruments Philippines(本社:アメリカ)」のバギオ支店も輸出産業の一端を大きく担っています。

4.言語

バギオ市民の多くは、タガログ語と英語を主に使用し、イロカノといった地域言語も複数操ります。

市民の半数以上が学生である教育都市としても知られるバギオでは、大学で英語の講義が行われるほど、日本と変わらぬ教育体制を市が推進しています。

市民の識字率はフィリピントップクラスを誇り、優秀な成績で大学を卒業した英語講師が語学学校に多いのも特徴です。

5.治安

世界中の都市の生活指数を統計するオンラインデータベースNumbeoは「東南アジアで最も治安の良い都市」第6位にバギオを選出。

その安全指数はニューヨークやパリ、シドニーよりも大幅に高く、日中の指数は東京にも勝るという驚きの結果です。

バギオはアメリカ軍人が開発した歴史から、富裕層のみが移り住み、市が誕生した当初から豊富な歳入に恵まれ、フィリピン唯一の士官学校設置といった教育機関の誘致、遊興施設の規制・賭博の禁止など、市と警察の一貫した協力体制が治安維持に繋がり、国からの表彰をこれまで何度も受けています。

地理的特性からテロが発生するリスクも低く、「日本と変わらない治安だった」と述べる卒業生も多いです。

もちろん海外にいる以上、留学期間中は常に最低限の節度と注意をもって生活しましょう。

留学中の防犯対策をまとめて紹介しているので参考にしてください。

6.気候

標高1500メートルに位置しているため、1年中冷涼な気候を保つ避暑地として、現地では「サマーキャピタル(夏の首都)」の名で有名です。

過去には大統領府やその他政府機関がマニラから夏の間だけ機能移転するほどでした。

平均気温が18~22℃と冷房いらず、日本の秋のような過ごし方が可能ですが、雲の上であるため日中の日差しは強いです。

年間を通して、長袖の衣類で過ごします。

雨季(6月〜9月)と乾季(10月〜4月)に分かれ、雨期は1日の大半が雨に見舞われます。

雨量が最も多い8月には東京の3倍以上を記録し湿度も高いですが、気温が低いため不快指数は低いです。

一説には「バギオ」という地名が「台風」の意味をもつ現地古語に由来することからも、年間2~5つほどの台風の進路に当たることも。

この季節は折り畳み傘が必須です。室内でもカビが発生するので、日本から革製品を持ち込むことは控えましょう。

反対に、乾季は晴天が毎日続きますが、1月には最低気温が10℃を下回るほど朝晩冷え込みます。

防寒着をたくさん持参しましょう。

7.観光地

バギオには市内外問わず、観光スポットが豊富に存在します。

涼しい気候自体を味わう目的でフィリピン人からも人気が高く、北ルソンに位置する世界遺産への足掛かりとして交通拠点も担っています。

7-1.Camp John Hay(キャンプ・ジョン・ヘイ)

アメリカ軍の療養地として1903年に設置された公共エリア・公園。

週末や連休にはバギオ市外から多くの観光客が訪れ、松の樹が並ぶ中で撮影をします。

ジプニーの乗り入れが禁止されており、美味しい空気の中で森林浴や乗馬・アスレチック・グラウンドで自然を堪能できます。

7-2.Mines View(マインズビュー)

バギオの中心地から少し離れた場所にある絶景スポット。炭鉱の山々を見渡せる見晴台があり、パワースポットの存在感です。

周辺には土産物店が立ち並び、バギオの名産品が所狭しと並ぶのでエコバッグを持参しましょう。

バギオのお土産参考記事はこちら

7-3.MNight Market(ナイトマーケット)

毎日21時から大通りを片道封鎖、歩行者天国になる夜市。

かつてよりアメリカからの中古品が集まる拠点バギオにはいたるところに古着屋が目立ち、現地では「Ukai-Ukai」と呼ばれる珍しい「古着文化」が形成されています。

ナイトマーケットでは登録したショップのみが21時に一斉にオープン。

古着屋では掘り出し物探しに時間を忘れ、屋台ではフィリピンのB級グルメを満喫しましょう。

8.カフェ

あまり知られていませんが、バギオ市が位置するベンゲット州はその気候からコーヒー豆の産地として名高く、オープンテラスのおしゃれなカフェやレストランには困りません。

放課後や休日にカフェで勉強したい学生にはピッタリの環境です。

8-1.Café in the Sky(カフェインザスカイ)

引用元:https://www.facebook.com/pg/cafeinthesky.radar/photos/?ref=page_internal

早起き限定のカフェとして、留学生に絶対おすすめなのが別名「雲の上のカフェ」。

バギオからタクシーをチャーターして30分、さらにハイキング30分でたどり着くこのカフェは、そこまでして行く価値があります。

5時には出発して、山の上からのご来光にありつきましょう。

カフェは7時から営業するので、日光を浴びつつ朝ごはんが最適。

8-2.Café by the Ruins(カフェバイザルインス)

第二次世界大戦で崩壊した建物の資材を再利用して建てられたユニークなカフェレストラン。

現地のオーガニック食材のみを使用したオリジナルメニューと自家製パンが有名です。

8-3.Lemon & Olive(レモンアンドオリーブ)

ギリシャ料理を提供するカフェレストランはバギオの山々を一望できるテラス席がイチオシです。

コーヒーやケーキを各種取り揃えており、看板メニューはなんといっても「自家製ギリシャヨーグルト」。

市街地から少し離れているので静かな環境でゆっくり時間を過ごすのがおすすめです。

9.イベント

毎年2月に1ヵ月かけて催されるフラワーフェスティバルが最も有名で、市内のホテルすべてが満室になるほど観光客がピークに達します。

目抜き通りであるセッションロードが歩行者天国になり、パレードやブースに大勢賑わいます。

2016年には前年にミスユニバース大会でフィリピンが輝いたため、バギオに世界中からの出場者が訪問、パレードに参加しました。

10.日本人の住みやすさ

バギオは日系2~4世のほか、日本語の名前がついた道路まで、古くから日本になじみ深い歴史を持ちます。

マニラまでの経路である「ケノンロード」も2,000人以上の日本人従事者が山を切り開き開発しました。

現在では、埼玉県羽生市・北海道稚内市と姉妹都市を結んでいます。

この背景からもバギオ市民は親日の要素が強く、その親しみやすさが日本人留学生を魅了し、留学リピーターが多いです。

冷涼な気候から新鮮な生野菜を食べられることも日本人留学生にはメリット。

街には大きなショッピングモールがあるので、生活必需品にも困りません。

10-1.医療体制

2016年にジャパニーズヘルプデスクが撤退し、日本語が通じる病院はありません。

留学生は体調を崩したら、学校のクリニックやスタッフに相談を仰ぎましょう。

10-2.日本食

バギオ市内には有名な「Chaya」を含め、複数の日本食レストランがあります。

11.日本からの行き方

日本からマニラ空港またはクラーク空港へ4~5時間の飛行機移動、フィリピン入国後バスターミナルに移動(タクシーまたはシャトルバスで30分)、どちらの空港からも5~7時間の長距離バス移動で到着します。

12.語学学校

バギオ留学は、韓国資本の語学学校で構成するバギオ英語学校協会(BESA)に加盟する10校が中心です。

協会は2007年に設立され、フィリピン留学で最も歴史のあるHELP校(1996年)を含め、実績のある老舗校がそれぞれの特色で揃っています。

バギオは大学を卒業した優秀な人材の確保に定評があり、英語講師の質が良いいわれることもあります。

「スパルタ規則の学校発祥の地」でもあり、真面目に英語学習に集中したい、3か月以上の中長期滞在に向いているエリアです。

バギオ自体が地方都市であるため、物価と人件費の観点からマニラやセブ島の語学学校と比べると留学費用・滞在費用が抑えられることが多いのも人気の理由です。

13.気になる点

13-1.アクセスが不便

マニラから5時間以上の長距離にあるため、すべての語学学校で指定入学日を設けています。

指定入学日とはマニラ空港での「団体ピックアップ」が実施される日のことで、BESAでは2週に1度の週末に、バギオへ留学する学生全体をマニラ空港各ターミナルでピックアップしています。

セブ島のように毎週入学が可能ではないため、留学生はこの指定入学日に滞在開始を合わせる必要があります。

13-2.インフラ

山岳地帯にあるため、雨期や台風時には停電・断水が頻発することも。
(各学校には発電機があるため直接生活に影響はありません。)インターネット接続も他の地域と比べると弱いです。

全学校トイレに紙を流すのは厳禁な点は注意です。※セブ島他フィリピンの他地域の語学学校でもほぼ同様です。

13-3.ビーチがない

常夏のイメージのフィリピンとは程遠く、バギオ市内は見渡す限りの山々です。

最も近いビーチにはバスで2時間程山を下る必要があり、セブ島の一部語学学校のようにオーシャンビューやマリンアクティビティを気軽に楽しめる環境にはありません。

バギオから日帰りで行ける海情報も載せてるので参考にしてみてください。

まとめ

「バスで5時間…?絶対ムリ…」なんて留学生も一度バギオに行ったらその魅力の虜になってしまう理由がお分かりいただけましたでしょうか?

・落ち着いた環境で真面目に英語学習に集中したい
・日本人がなるべく少ない地域が良い
・留学費用をできる限り抑えたい
・4週以上の留学を検討している
・暑い/エアコンが苦手

せっかくのフィリピン留学、英語の勉強にコミットしたい方に向いている留学地がバギオです。

フィリピン留学はセブ島だけじゃない!
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Author: セブイングリッシュ

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